退職申出が3か月前でも在職中に応募していい?応募から入社までの日程の組み方

退職申出が3か月前と定められている場合に、在職中の応募、入社可能日の伝え方、内定後の退職申出・引き継ぎ・入社までの日程を具体的に整理します。

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結論:退職前でも応募は始められる

退職を3か月前に申し出る規定があっても、最初に退職を伝えなければ転職活動を始められないわけではありません。ハローワークも、在職中の求職登録が可能であり、在職中に探すか退職後に探すかは本人の判断だと案内しています。ハローワークの案内

収入を維持したい場合の基本的な順番は、次のとおりです。

  1. 雇用契約と就業規則を確認する
  2. 在職中に応募する
  3. 選考先へ入社可能日の見込みを伝える
  4. 書面で内定条件と入社希望日を確認する
  5. 現職へ退職を申し出る
  6. 引き継ぎと有給休暇の日程を調整する
  7. 退職後、新しい会社へ入社する

ただし、心身の状態や家庭事情から勤務継続が難しい場合など、退職を先にする選択肢もあります。一律の正解ではなく、収入、健康、契約期間、引き継ぎ、求人の募集時期を見て判断しましょう。

応募前に確認する4項目

まず、手元の労働条件通知書または雇用契約書を開きます。厚生労働省のモデル労働条件通知書にも、契約期間、自己都合退職の手続、就業規則の確認方法を記載する欄があります。労働条件通知書のモデル

次の4項目をメモしてください。

  • 契約期間:「期間の定めなし」か「期間の定めあり」か
  • 退職手続:申出期限、申出先、退職願・退職届の提出方法
  • 日程:必要な引き継ぎ期間と残っている有給休暇の日数
  • お金:給与締日、賞与・退職金の条件、無収入期間に使える生活費

「正社員だから無期契約」と名称だけで判断せず、契約書の記載を実際に確認することが大切です。就業規則が見つからなければ、人事担当者や社内ポータルなどで閲覧方法を確認しましょう。会社は、就業規則を労働者が必要なときに確認できる状態にする必要があります。厚生労働省の解説

「3か月前」と法律上の期間は同じ意味ではない

期間の定めがない雇用について、民法第627条第1項は、解約の申入れから2週間が経過すると雇用が終了すると定めています。民法第627条

一方、厚生労働省は、労働者の一方的な意思表示である「辞職」と、会社との合意で成立する「合意退職」を区別しています。無期契約の辞職と、就業規則に定められた合意退職の申込期限では、扱いが異なり得ます。辞職と合意退職の解説

そのため、「3か月前の規定は常に無効」「2週間あれば問題なく辞められる」とは断定できません。書類が「退職願」「退職届」のどちらかだけで法的性質が決まるわけでもなく、文面や経緯、個別事情によって異なります。

有期契約は、原則として契約期間中の退職が制限され、やむを得ない事由がある場合などに途中退職が問題となります。労働契約の終了に関する解説 1年を超える一定の有期契約には契約開始から1年経過後の特例もありますが、対象外となる契約もあります。労働基準法附則第137条

まずは3か月という社内規定を使って安全側の仮日程を作り、短縮が必要なときは会社と相談するのが現実的です。対立が生じそうなら、自分だけで法的結論を出さず、公的窓口へ確認してください。

応募から入社までの仮日程を作る

カレンダーには、次の5つを別々に記入します。

  • 応募開始日
  • 退職申出日
  • 最終出社日
  • 退職日
  • 入社日

有給休暇を退職前に取る場合、最終出社日と退職日は同じとは限りません。残日数を確認したうえで、引き継ぎと併せて会社と調整します。

たとえば、10月中旬に書面で内定条件を確認し、その時点で退職を申し出る想定なら、3か月後の翌年1月中旬以降を入社候補にします。転職先が毎月1日入社なら、2月1日も候補です。これは計算例であり、実際の日付は現職と転職先との調整で決まります。

選考期間にも会社差があります。KDDIは応募から内定まで約1か月~1か月半、ダイフクは選考に約1~2か月、内定受諾から入社まで約1~3か月という例を示しています。KDDIの採用FAQ・ダイフクの採用FAQ いずれも各社の例であり、応募先の求人票や採用担当者への確認が必要です。

面接での入社可能日の伝え方

入社日は「最短日」「希望日」「確定回答できる日」の3点に分けると、未確定事項を隠さず説明できます。

確認済みなら、次のように伝えます。

現在在職中です。現職の規定と引き継ぎ期間を確認したところ、内定後速やかに手続きを開始した場合、最短で○月○日頃から入社可能と見込んでいます。希望日は○月○日です。御社のご希望も伺いながら調整し、確定次第すぐにご連絡します。

まだ確認中なら、確約せず期限を添えます。

現在在職中で、退職手続には約3か月を見込んでいます。現時点では○月頃の入社を想定しています。○月○日までに規定と引き継ぎ日程を確認し、候補日をご連絡します。

確認前に「1か月後に入社できます」などと約束したり、在職状況を偽ったりしないことが大切です。

失敗しやすい点

よくあるつまずきは、退職日だけを決めて引き継ぎや有給休暇を後から詰め込むことです。1枚のカレンダーで管理し、求人ごとの募集期限や入社日も併記しましょう。

退職を先に申し出る場合は、選考が予定どおり進まない可能性と無収入期間を見込みます。正当な理由のない自己都合退職では、基本手当の受給資格決定後に7日間の待期があり、2025年4月1日以降の離職には原則1か月の給付制限があります。受給資格や離職歴などによって扱いは異なります。厚生労働省の基本手当Q&A

また、転職活動には私物端末と個人の連絡先を使いましょう。現職の顧客情報、非公開資料、設備を利用せず、職務経歴には事実だけを書きます。成果を誇張したり、守秘義務に触れる顧客名や数値を持ち出したりしてはいけません。

迷ったときの確認先

就業規則を閲覧できない、契約が無期か有期か分からない、3か月規定をめぐって会社と対立しそうな場合は、無料・予約不要の総合労働相談コーナーへ相談できます。夜間や休日には、無料・匿名の労働条件相談ほっとラインもあります。受付時間などは利用前に最新情報を確認してください。

在職継続がつらいほど心身に負担がある場合は、日程より安全を優先し、医療機関やこころの耳電話相談などへ相談してください。この記事だけで就労可否を判断する必要はありません。

今日できる小さな一歩

紙か表計算ソフトに「契約期間・退職申出期限・最終出社日・退職日・入社候補日」の5欄を作り、分かるところだけ記入してみましょう。未確認の欄には、確認先と回答期限を書きます。

3か月前という規定があっても、応募を諦める必要はありません。入社日を急いで確約せず、契約と規則を確認してから、現職と応募先の双方に事実を伝えながら日程を組むことが、初めての転職を落ち着いて進める第一歩です。

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